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<榎本講評>

『遊び』とは、本来、気晴らし・気分転換には納まりきらない要素で満ち溢れてい る。そこには集中力と発見が多くある。

水風船のキャッチボールは、夏には欠かせない遊びの一つ。ビニールシートにはった水を揺さぶり、 水が飛び跳ねる・飛び散る・前から後ろから通り過ぎる・頭上を行き交う様は、あらためて出会う水の表情に驚く。 ビニールシートを飛び跳ねる水を見れば、みんな、その中で水と一緒になって飛び跳ねたいと想う。頭上を行き交う水 は普段では見ることの出来ない光景。さらに4×10Mの色水の飛び散った痕跡は、生のリアルな感覚、結果の表われであり、 その過程こそが重要。画面はぐちゃぐちゃであればある程いい。

一瞬たりとも同じ形を保つことはない変化する<水>に何を感じるのか。

『描くこと』『作ること』のみならず、『体感』すること。『美術体験』を日常の『遊び』の中から行う。 日常に存在する当たり前な<水>に、意識して、美術的視点で接した。そこには確かな広がりが存在する。 美術とは認識の拡大なのだから。

私自身、<水>と出会い、全身で遊んだ。時間と場所と水を共有した子供達との間 に“何か”が、生まれた。これからも、その“何か”を増やしていきたい。

榎本 寿紀(美術家)