横須賀美術館 YOKOSUKA MUSEUM OF ART
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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「若林奮―VALLEYS」展

横須賀美術館の前庭には、若林奮の彫刻作品《Valleys(2nd Stage)》(1989年制作/2006年設置)が置かれています。
2003年夏、若林奮は美術館建設予定地を訪れ、自作《Valleys》の寄贈を表明するとともに設置について関係者と話し合いました。しかし、同年10月に逝去されたため、作品の設置は遺志を継いだご遺族と関係者の協力をえておこなわれました。
(複数の)谷を意味する《Valleys》という題名の通り、この作品はもともと二列の谷として制作されました。過去の展示では、焼きなました黒い鉄板と焼かずに錆びた赤茶けた鉄板を対比的に二列の谷として屋内に並べましたが、横須賀美術館では一本の直列の谷として屋外に設置しました。作家の提案で海の塩に耐えられるよう溶融亜鉛メッキを施したため初出品時とはやや趣の異なる作品となりましたが、鑑賞者は谷間を歩くことによって自然の中に置かれた作品のスケールを直接感じることができ、新たなアプローチが可能になりました。

本展は「若林奮―VALLEYS」展と題し、未発表作品を含む、立体作品約30点、版画、ドローイング約120点によって若林奮の仕事を捉え直そうとするものです。《不明確性についてⅡ》(1973)や版画集《21,34-VALENCE》(1974)に見られる地下や斜面への関心から、自身と対象の間を満たす空間を測る尺度「振動尺」についての考察を経て《Valleys》へと至る過程、そして《Valleys》から派生する作品群――犬の視点から眺められた《Valleys》である《Run and Rest》(1996)や時間を伴う振動尺としての《胡桃の葉Ⅱ》(1997)――につながる制作をたどることで、私たちは新たな若林像を見出すことでしょう。

期間 2008年2月16日(土)―3月16日(日)
休館日 3月3日(月)
観覧料 一般800(640)円、高・大生、65歳以上600(480)円
  中学生以下、市内在住在学の高校生は無料。( )内は前売及び20名以上の団体料金。
《ポートレート》1989年 個人蔵 《不明確性についてⅡ》1973年 彌生画廊蔵 《振動尺試作Ⅱ(2nd Stage)》1976
-79年 東京国立近代美術館蔵 
《ポートレート》1989年 個人蔵
《不明確性についてⅡ》1973年 彌生画廊蔵
《振動尺試作Ⅱ(2nd Stage)》1976 -79年 東京国立近代美術館蔵 
所有・雰囲気・振動―草の侵略及び持物についてⅠ~Ⅴ》1981-83、1984年 豊田市美術館蔵/寄託作品 《所有・雰囲気・振動―ゆりの樹による集中的な作業》1984年 滋賀県立近代美術館蔵 《自分の方に向かう犬Ⅰ》1997年 個人蔵 撮影・怡土鉄夫/写真提供・ケンジタキギャラリー
所有・雰囲気・振動―草の侵略及び持物についてⅠ~Ⅴ》1981-83、1984年 豊田市美術館蔵/寄託作品
《所有・雰囲気・振動―ゆりの樹による集中的な作業》1984年 滋賀県立近代美術館蔵
《自分の方に向かう犬Ⅰ》1997年 個人蔵 撮影・怡土鉄夫/写真提供・ケンジタキギャラリー
《胡桃の葉Ⅱ》1997年 個人蔵  《雰囲気》1980-2000年 個人蔵 撮影・山本糾 《Valleys(2nd Stage)》1989年制作/2006年設置 撮影・山本糾
《胡桃の葉Ⅱ》1997年 個人蔵 
《雰囲気》1980-2000年 個人蔵 撮影・山本糾
《Valleys(2nd Stage)》1989年制作/2006年設置 撮影・山本糾
主催
横須賀美術館
助成
芸術文化振興基金/朝日新聞文化財団
出品協力
東京国立近代美術館
→ 出展作家リスト/出展作品リスト
図録
 展覧会会期中、ショップにて販売
関連企画
若林奮展講演会+スライド上映