現代日本を代表する版画家のひとり、清宮質文(せいみや・なおぶみ 1917-1991)の木版画36点を、前後期に分けて紹介いたします。木版画といっても、摺りにこだわった作品はひとつひとつ表情が異なっており、同じ版から生み出される点数も多くはありません。
横須賀美術館には、木版画を中心に90点からなる清宮作品のコレクションがあり、2007年には回顧展を開催しました。今回の展示は、それ以来のことです。
平明なかたち、控えめな色彩をつかって摺り出された作品たちは、どれもひっそりとしていて、なにごとか声高に主張するわけではありません。けれども、その抑制された表現の中に、誰しもがかかえている遠い記憶につながるような、普遍性を秘めています。
この機会にゆっくりとご鑑賞いただければ幸いです。
※11月2日に展示替えを行います。 |