当館で所蔵、寄託する4作品に、近作のキャンヴァスや紙の作品と、リトグラフを加えて滝波重人の画業をご紹介いたします。滝波重人は横須賀市に生まれ、東京藝術大学大学院美術研究科を修了し、多くの個展、グループ展を舞台に発表を続けています。彼は透明度の高い油絵具と、それに比べて透明度が低く鮮やかに発色するテンペラを並置し、あるいは層として重ねてゆく、いわば古典的技法を用いて、画面を構成します。1999年に着手する《汽水域》シリーズにおいては、淡色の下塗りの上に、筆先で絵具を置き、奥行きを感じさせる空間をつくりだしています。また滝波は、立体作品のように厚みのある絵画や水彩など、異なる支持体やメディウムにも取り組み、「絵画」にこだわりつつ、新たな地平を開拓します。
本特集展示においては、各時代を代表する作品を中心に、滝波重人のスケールの大きい作品世界をご覧いただきます。 |